保育のモットーは「まず大人が楽しむこと」
何事も私が楽しんでいれば、子どもも興味を持ってやってくれますし、ほかの子どもにもどんどん楽しさの輪が広がっていきます。例えば、次の活動に移るとき、子どもにとってお片付けは面倒なことですが、私が「さあ、これから何をしようかなあ? 次の楽しいことは何かなあ?」とワクワクしながら声かけすると、みんなも期待が膨らんで進んで片付けてくれます。反対に、大人が苦労しているところも少しは見せていいのかなと思っています。私が一人で大変そうに片付けていると、それに気づいた子どもが積極的に手伝ってくれるので、成長を感じられてうれしくなります。
子どもにとって園は、常に安心できる場所
子どもにとって園は、行動が遅くてもいい、できなくてもいいし、失敗してもいい場所です。例えば、みんなから遅れている子どもに対して「早くして」などその子の状態を否定し、大人がやってほしいことを一方的に伝えるような言葉は使いません。「みんな待っているよー」と私が言うと、先に待っている子たちも、同じように声をかけてくれます。そうすると、遅れている子は「じゃあがんばろう」って思ってくれるようです。園は常に安心できる場所であってほしい。そのためには普段の声かけなど、小さなことから大切にしています。
安心して妊娠・出産ができる職場
以前の勤務先は通勤時間が長かったことや、仕事をがんばりすぎたこともあり、結婚や出産を考えられる状況ではなかったので、転職して地元で働きたいと思っていました。K’s garden のHPを見たとき、キャリア開発のところに「ステップアップだけではなくステイするという選択も可」と書かれていたのが印象的で、働く人に寄り添っていると感じました。また、「3歳まで育児休暇が取れる」という点は私にとって大きなメリットでした。
K’s gardenに入社したことで、生まれ育った地域に根を下ろし、仕事でも私生活でもゆとりが持てるように。そのおかげで、よい保育のためにも私自身に余裕があり幸せでいることが大切だとわかりました。今は育児真最中で、子ども優先は当たり前。そんな中でも、よい育児のために自分のことも大事にしていきたいと思っています。
独身時代、私も妊娠中の先生のサポートしたことがありましたが、自分が支えられる側になってみると、先生方には本当に感謝しかありません。力仕事を代わってくれたり、足がむくむと園長先生が足つぼマッサージをしてくれたり(笑)、妊娠中から出産予定の40日前まで安心して働けたのは周囲の気遣い、サポートのおかげです。支え合いの精神が根付いている職場だと改めて実感しました。
育児経験を保育の現場でも活かしたい
ちょうど今、子どもの離乳食がスタートして試行錯誤の日々です。おかゆを続けて食べさせていたら急に食べなくなって、納豆を混ぜてみたら食べるようになったり。0~1歳児を受け持った経験がなく、離乳食の知識がなかった私ですが、いろいろと勉強していくうちに、給食調理員や栄養士のご苦労もわかるようになりました。育休中の今は、子育てでキャリアアップのための勉強時間を確保する余裕がなく、隙間時間にネットで新たな製作を探す程度。それでも、復帰に向けて少しずつ引き出しを増やしています。
育児支援について、以前は、お母さんが子どもから離れて休める時間をつくるのが支援だと思っていましたが、実際に自分が子どもを育ててみて、私の場合は、子どもと離れる時間を持つことよりも、子どもと過ごす時間のなかで、より余裕を持って生活できるようになる方法を教えてもらいたいと感じました。母親になってみて、求められる育児支援の形は、きっとご家庭によって違うのだなということを実感しています。復帰したときには、こうした経験や考え方を、保育自体はもちろん、保護者支援にも活かしていきたいです。